甘いものが好きな方に朗報です。最新の研究によると、ダークチョコレートの摂取が2型糖尿病リスクの低下と関連していることが分かりました。
一方で、ミルクチョコレートではそのような効果は確認されず、むしろ長期的な体重増加と関連している可能性が示されています。
糖尿病は世界中で急増しており、2019年には約4億6300万人が罹患し、2045年には7億人に達すると予測されています。
食生活は糖尿病の予防と管理に重要な役割を果たしますが、特にチョコレートと糖尿病の関係については、これまで研究結果が一貫していませんでした。
今回、ハーバード大学の研究チームが、約19万人を対象に行った大規模な追跡調査で、チョコレートのタイプ別摂取量と2型糖尿病リスクの関連を調べた興味深い研究結果が発表されました。研究の詳細は2024年にBMJ(英国医学誌)に掲載されています。
チョコレートと健康の関係
チョコレートには、特にダークチョコレートに多く含まれるフラバノールという成分が、血糖値や心血管の健康を改善する可能性があるとされています。
これまでの無作為化試験でも、フラバノールが2型糖尿病リスクの軽減に寄与することが示されてきました。
しかし、チョコレートの種類別の健康効果については、議論が続いていました。
研究の概要
この研究は、米国で行われた3つ研究に基づき、総計19万人以上の医療従事者を対象に行われました。
ダークチョコレートとミルクチョコレートの摂取量を調査し、2型糖尿病のリスクとの関連性を分析しています。
研究チームは食事摂取頻度調査票を用いて、参加者のチョコレート摂取量を「全くまたはほとんど食べない」「月1回から週1回未満」「週1~4回」「週5回以上」の4つのグループに分類し、さらにダークチョコレートとミルクチョコレートの摂取量も別々に分析しました。
主な結果
研究の結果、以下のことが明らかになりました:
ダークチョコレート摂取と糖尿病リスク低下の関連 – ダークチョコレートを週5回以上食べるグループは、ほとんど食べないグループと比較して、2型糖尿病の発症リスクが21%低いことがわかりました
食べる量と効果の関係 – ダークチョコレートの摂取量が増えるほど、糖尿病リスクが直線的に低下する傾向が見られました。毎週1回追加摂取するごとに、リスクが約3%減少しました。
ミルクチョコレートでは効果なし – 一方、ミルクチョコレートの摂取量と糖尿病リスクの間には統計的に有意な関連は見られませんでした。
体重への影響 – ミルクチョコレートの摂取量増加は体重増加と関連していましたが、ダークチョコレートの摂取量増加は体重変化との関連が見られませんでした。
ダークチョコレートの健康効果とは?
ダークチョコレートに含まれるカカオには、ポリフェノールやフラバノールといった抗酸化作用を持つ成分が豊富に含まれています。
これらの化合物には以下のような効果があります:
- インスリン感受性の向上 – フラバノールはインスリンの作用を改善し、血糖値のコントロールを助ける可能性があります。
- 抗酸化作用 – 酸化ストレスから膵臓のβ細胞を保護し、インスリン産生能力を維持します。
- 抗炎症作用 – 炎症性サイトカインの産生を抑制し、慢性炎症を軽減します。
- 血管内皮機能の改善 – 一酸化窒素の産生を促進し、血管の健康を維持します。
また、カカオの高い含有量が、ミルクチョコレートに比べて砂糖や脂肪分の摂取を抑える点も、健康へのプラス効果に寄与していると考えられます。
注意点
ただし、ダークチョコレートでも食べ過ぎは禁物です。高カロリーであるため、適量を守ることが重要です。
一般的には、1日30g程度の摂取が目安とされています。また、チョコレートの健康効果を最大限に引き出すには、カカオ含有量が70%以上の製品を選ぶことが推奨されます。
まとめ
ダークチョコレートの適度な摂取は、2型糖尿病リスクを低下させる可能性があります。
一方で、ミルクチョコレートは体重増加との関連が示唆されており、健康志向の方にはダークチョコレートがおすすめです。
チョコレートはカロリーが高い食品であることを忘れず、全体的な食事バランスの中で楽しむことが大切ですが、チョコレート好きの方も、種類や摂取量に注意しながら健康的な食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?
【引用】
チョコレート摂取と2型糖尿病のリスク:前向きコホート研究
Chocolate intake and risk of type 2 diabetes: prospective cohort studies.